【ブログ】発達障害とわたしのストーリー⑤|普通の世界に飛び込んで失敗した話

プロフィール

こんにちは。彩音です。

このシリーズでは、ASD・ADHDAPDの特性をもつわたしが、自分に合った働き方を見つけるまでの道のりを綴っています。

前回は、就労移行支援転職エージェントを経て、障害者雇用の道に進み、出社とテレワークを組み合わせた働き方に出会ったところまでを書きました。

今回はその続き。

自信がついて「普通の世界でもやっていけるかも」と思い、一般雇用にチャレンジしたときの話をしてみようと思います。

この記事を書いた人
彩音

・ASD×ADHD(精神2級)(ASD寄り)
・双極性障害Ⅱ型
・公務員→障害者雇用→一般雇用→障害者雇用(現在)
・転職エージェント経由で完全在宅の転職に成功
・就労移行支援の利用も2回経験あり
・発達障害でも無理なく働くヒントを発信中。

「わたし、ほんとは障害者じゃないのかも」

障害者雇用で穏やかな日々を送っていたある日、ふと、こんな気持ちがわいてきました。

「もしかして、わたしは“普通の人”なのかもしれない」
「本当は、もっとがんばれるんじゃないか」

そんなふうに思ってしまったんです。

仕事内容にも少し物足りなさを感じてきたこともありましたし、もっとスキルを身に着けたいと前向きな気持ちにもなっていました。

そして、「普通の人と同じように頑張ってみよう」と決意し、一般雇用にチャレンジすることにしました。

障害者雇用では「よくできる人」だったので、このときは自信をもっていました。

思っていたより、ずっとつらかった

ありがたいことに、すぐに一般雇用の会社が決まりました。

でも、働き始めてすぐに気づきました。

これ、めちゃくちゃしんどい……

仕事の内容が専門的で難しいうえに、会話についていくのがとても大変。

発達障害とAPDの両方の特性があるわたしにとっては、まさに「聞き取れない・理解できない・仕事ができない」の三重苦。

説明を受けてすぐには理解できず、しばらく経ってからようやく「あれは、こういうことだったのか」と点と点がつながる感覚。

でもそれって、ちゃんと線になるかどうかは「一か八か」のギャンブルみたいなもの。

必死にメモをとっていましたが、メモをとりながら話も理解するのは、わたしにはとても難しかったです。

毎日がいっぱいいっぱいで、心の中は不安だらけでした。

ランチタイムがいちばんつらかった

会社では、毎日お昼に女性メンバーが集まってランチをする習慣がありました。

わたしも頑張って輪に加わっていたのですが――

正直、とてもつらかったです。

話をふられても、頭が真っ白になってしまって、うまく返せない。

焦って、場に合わないことを口走ってしまい、そのたびに、空気がスッと凍るのがわかりました。

しばらく「普通の世界」から離れていたから忘れていたけれど、そういえば、昔から女性の輪って怖かったんです。

だんだん「変な子」と思われていってるのも、ちゃんと分かっていました。

分かるからこそ、ますます話せなくなって、苦しくなる――

そんな悪循環の中で、ランチの時間がいちばん苦痛になっていきました

自分が「人との関係」にしんどさを感じるのを忘れていたんです。

やっぱり、わたし発達障害なんだ

そんな日々の中で、自分はやっぱり発達障害だと認めざるをえなくなってきました。

無意識のうちに“普通の人”になろうとがんばりすぎて、自分は発達障害じゃないことにしてしまっていたんです。

そして、普通の人として働いてみて分かったことがあります。

それは、発達障害のある人が、普通の世界で働くって、実はとても大変なことだということです。

なぜなら、普通の世界は「普通の人」が作り上げたルールで動いているから。

そのルールの中では、発達障害のある人の感じ方や困りごとは、なかなか理解されにくいんです。

「普通じゃない自分が、普通の世界でがんばる」って、心がすり減るばかりなんですよね。

入社から3ヶ月。勇気を出して話してみたけれど

入社して3ヶ月が経ち、試用期間が終わるタイミングで、役員の方との面談がありました。

このとき、ずっと仕事の中で抱えていた困りごとを、思いきって伝えてみたんです。

  • 雑音があると聞き取りづらいこと
  • 隣で他の人が電話していると混乱してしまうこと
  • 早口の人の話はどうしても聞き取れないこと
  • 口でもらった指示を理解するのが難しいこと

そして、「申し訳ないですが、指示はできたらチャットやメールでお願いできると助かります」とお願いしてみました。

不器用ながらも、事前に何度もイメトレして臨んだ面談。

言いたいことは、きちんと伝えられたと思います。

「あ、これ…言わなきゃよかったかも」

でも、返ってきた言葉はこんなものでした。

「そんなの、ワンちゃんと一緒だよ〜」
「みんな同じように頑張っているよ。」
「忙しいときはどうしても口頭になるから、自分で工夫してね」

その瞬間、「あ、これ言わなきゃよかったやつだ…」と、後悔の波が押し寄せてきました。

わかってもらえるかも、と期待していた自分が恥ずかしくなって、「自分で工夫して頑張ります!」と笑って話を終わらせました。

でも、帰り道も、帰宅してからも、ずっと心の中がぐるぐる。

「やっぱり、わたしは“普通の世界”では理解されないんだ」
「障害者雇用が一番よかったんだ」
「なんで自分が普通だって勘違いしちゃったんだろう」

心の中は、後悔と自己否定でいっぱいになっていきました。

発達障害のカミングアウトのこと

二度目の適応障害

そんな中でも、なんとか毎日出社していましたが、やっぱり仕事は難しくて「自分のできなさ」に自己嫌悪の毎日。

ランチタイムの女性の輪も、どんどん苦しくなっていきます。

そしてある日、お局さんにちょっとしたことで注意されたことをきっかけに、

もうこれ以上はムリだ…

と心が折れてしまったんです。

どんどん体調が悪くなっていって、仕事中も頭が働かなくなり、はじめての早退をしてしまいました。

そして二度目の適応障害に。

会社はしばらく休職させてもらったれど、そのまま退職となってしまいました。

まとめ:“普通”を目指さなくていい

一般雇用を経験したことで、「障害者雇用で働いていたときの安心感」「理解されることのありがたさ」を改めて実感することになりました。

この経験は、決して無駄じゃなかったと思います。

ただ、もう二度と、自分の特性を無視して、“普通のふり”をして生きるのはやめよう

そう心に決めました。

次回は、一般雇用を退職してから再び障害者雇用に戻るまでの道のり、そして完全在宅で今も続いている仕事について、書いていこうと思います。

よかったら続きも読んでみてくださいね。

次の記事はこちら↓

【ブログ】発達障害とわたしのストーリー⑥|自分に合った道を見つける
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<わたしのストーリー一覧>
ストーリー① 学生時代
ストーリー② 初めての就職
ストーリー③ 発達障害と診断されて
ストーリー④ 障害者雇用で働く
ストーリー⑤ 失敗した転職 ◀ いまここ
ストーリー⑥ 自分に合った道を見つける