【私の体験談あり】職場に伝える?発達障害カミングアウトのメリット・デメリット

しごとの悩み

またミスしてしまっていたたまれない…

職場で浮いてる気がして、居づらい…

職場で発達障害(ASD・ADHD)の特性を抱えながら働くと、
ミスが続いたり、人間関係で距離を感じたりして、居心地の悪さに耐えられなくなることがあります。

  • ASD女性は、空気を読むのが難しくて雑談に入れない
  • ADHD女性は、抜け漏れやケアレスミスが多くて自己嫌悪に陥る

そんな毎日が続くと、
「いっそカミングアウトしてしまいたい」
と思う瞬間もあるかもしれません。

私も同じで、隠して働くのがしんどくて、実際にカミングアウトしました。

でも、カミングアウトにはメリットもあればデメリットもあります。

「本当に今、伝えるべき?」と迷ったときのヒントを、この記事でまとめました。

この記事を書いた人
彩音

・ASD×ADHD(精神2級)(ASD寄り)
・双極性障害Ⅱ型
・公務員→障害者雇用→一般雇用→障害者雇用(現在)
・転職エージェント経由で完全在宅の転職に成功
・就労移行支援の利用も2回経験あり
・発達障害でも無理なく働くヒントを発信中。

カミングアウトのメリットとデメリット

メリット|配慮・理解・自分らしく働ける

カミングアウトをする一番のメリットは、
「無理をしなくてよくなる」ことです。

メリット①配慮を受けやすくなる

たとえば「電話対応が苦手」と伝えれば、メール中心に変えてもらえることも。

ADHD女性なら「急ぎの仕事は声かけしてほしい」など、抜け漏れ防止のサポートを受けやすくなります。

メリット②ストレスが減る

「発達障害がバレないように頑張らないと…」というプレッシャーから解放され、気持ちが少しラクに。

メリット③理解してもらえる

行動の理由が伝われば、誤解や陰口が減り、人間関係がスムーズになる可能性も。

メリット④自分らしく働ける

無理に“普通”を演じる必要がなくなり、長く安心して働きやすくなります。

デメリット|偏見・関係変化・自信喪失のリスク

カミングアウトにはメリットもありますが、
伝えたことで逆につらくなる可能性もあります。

デメリット①偏見や誤解を受ける可能性

「甘えてるんじゃない?」と正しく理解されないことも。

デメリット②関係性の変化

腫れもの扱いされたり、距離を置かれたりすることがあります。
逆に、簡単な頼みごとや雑務ばかり回されるケースも。

デメリット③不当な扱いにつながる場合も

担当業務を減らされたり、昇進が難しくなることもゼロではありません。

デメリット④自分で「できない人」と思ってしまう

ラベルを貼られたような気持ちになり、自信を失う場合も。

正直に伝えたら、逆に居心地が悪くなった…ということもあります。

伝えるタイミングと注意点

カミングアウトは、「いつ伝えるか」もとても大切です。

タイミングを間違えると、せっかくの勇気が裏目に出てしまうこともあります。

伝えていいタイミング

①入社時に伝える

会社が配慮に前向きな場合は、一番スムーズに受け入れてもらえるタイミングです。

事前に配慮を得られるので、最初から無理せず働けます。

②困りごとがはっきり出てきたとき

たとえばADHD女性なら、抜け漏れやミスが続いて困っているとき。

ASD女性なら、雑談や会議が負担で体調に影響が出そうなとき。

具体的な困りごとと一緒に伝えると理解されやすくなります。

③つらくて体調を崩しそうなとき

ギリギリまで我慢せず、心身を守るために伝えることが大切です。

「守るためのカミングアウト」は、立派な自己防衛です。

無理して限界を迎える前に、
「自分を守るために伝える」選択も大事です。

避けたほうがいいタイミング

カミングアウトは勇気のいる行動ですが、
タイミングを誤ると逆効果になることもあります。

①大きな業務を任される直前

「なぜ今?」と相手に負担を感じさせる可能性があります。

プロジェクトの山場や繁忙期は、避けるのが無難です。

人間関係がまだできていない初期での唐突な告白

相手に準備がない状態で伝えると、驚かれたり誤解されることもあります。

まずは信頼できる上司や人事にだけ相談するほうが安心です。

感情が高ぶったときの勢いで伝える

叱責やミスの直後などに衝動的に話すと、伝え方が感情的になり、誤解を招くリスクがあります。

「もう限界!」と思った瞬間に伝えたくなるけど、
落ち着いてタイミングを見極めることも大事なんです。

「誰に」「何を」伝えるか

カミングアウトをするときは、「誰に」「何を」伝えるかを事前に考えておくことが大切です。

すべてを正直に話す必要はありません。

誰に伝える?

まずは直属の上司や人事など、最小限の人だけに伝えるのがおすすめです。

同僚や他部署に話すかどうかは、信頼関係ができてからでOKです。

何を伝える?

診断名だけでなく、具体的に困っていることと、希望する配慮をセットで伝えます。

例)
「電話でのやりとりが苦手なので、メール対応をメインにしていただけると助かります」
「締め切り前は作業に集中したいので、声かけを減らしていただけるとありがたいです」

ポイントはこちら

  • 全部を話す必要はない
  • 診断名+困りごと+希望する配慮の3点セットで伝える
  • 感情的にならず、冷静に落ち着いて話す

必要なことだけ、冷静に伝えれば大丈夫。
それだけでも誤解はぐっと減ります。

判断基準①|職場の理解度を見極める

カミングアウトする前に、「この職場は受け入れてくれそうか?」を冷静に見極めましょう。

職場の理解度を知るヒントはこちらです。

  • 多様性や個性を大切にする雰囲気があるか
  • 過去に障害をオープンにした社員がいて、受け入れられているか
  • 上司や人事のふだんの言動に偏見がないか

理解度が低い職場でのカミングアウトは、誤解や孤立につながるリスクがあります。

「なんとなく、この職場では言わないほうがいいかも…」
そんな直感も、意外と大事です。

判断基準②|リスクを許容できるか

カミングアウトは勇気のいる行動です。

だからこそ、「もしうまくいかなかった場合のこと」も想像してみましょう。

  • 人間関係がぎこちなくなる
  • 担当業務を減らされたり、昇進が難しくなる
  • うわさだけが広まり、配慮は得られないままになる

こうしたリスクがゼロとは言えません。

でも、事前に想定しておけば、「いざとなれば動ける」という安心材料にもなります。

  • カミングアウトしなかった場合の働き方はどうなるか?
  • 万が一うまくいかなかった場合の逃げ道はあるか?
  • 最悪の場合は転職や部署異動も視野に入れられるか?

事前に「逃げ道」を決めておくことで、心の余裕ができて、冷静に判断できます。

失敗の可能性が高そうなら、今の職場でできる工夫は他にないか、もう一度考えてみるのもひとつです。

ADHDの人ができる工夫

ASDの人ができる工夫

カミングアウトを決める前のチェックリスト

カミングアウトを検討している方は、以下のチェックリストで現在の状況を整理してみましょう。

職場環境のチェック

□ 上司は普段から多様性を理解する発言をしている
□ 職場に障害のある社員がいて、受け入れられている
□ 同僚との信頼関係がある程度築けている
□ 人事制度や配慮に関する相談窓口がある
□ ハラスメントや差別的な発言が少ない職場

自分の状況のチェック

□ 具体的に困っていることが明確になっている
□ 希望する配慮内容を整理できている
□ 冷静に落ち着いて話せる状態
□ 万が一うまくいかなかった場合の対応策を考えている
□ 転職や部署異動も選択肢として考えられる

タイミングのチェック

□ 繁忙期や大きなプロジェクトの直前ではない
□ 感情的になっているときではない
□ 信頼できる人に相談する時間的余裕がある
□ 自分の体調や精神状態が安定している

□が多いほど、カミングアウトが成功する可能性が高くなります

判断の目安

□が15個以上:カミングアウトに適した環境・状況です
□が10-14個:慎重に検討し、信頼できる人に相談してから決めましょう
□が9個以下:今はカミングアウトを控え、環境改善や転職を検討することをおすすめします

わたしの経験から伝えたいこと

わたしは過去に、思い切って会社で発達障害をカミングアウトしたことがあります。

でも、そのときの経験は、正直つらいものでした。

一般雇用に挑戦したときのことです。

障害者雇用で安心して働けるようになったことで、
「もしかして、わたしは普通の人と同じように働けるかも」
そんな自信がわいて、思い切って一般雇用の会社に転職しました。

けれど、現実は想像以上に厳しいものでした。

  • 会議の指示は早口で、一度では理解できない
  • 隣の人の電話や雑音で頭が真っ白になる
  • メモを取りながら話を理解するのが追いつかない

毎日が「聞き取れない・理解できない・仕事ができない」の三重苦。

家に帰るころには、心も体もヘトヘトでした。

人と信頼関係を作るのも苦手だったので、社内でも孤立していったのもつらかったです。

そして入社から3か月。

試用期間の面談で、勇気を出して困りごとを伝えてみました。

  • 雑音があると聞き取りづらいこと
  • 隣の電話が混乱の原因になること
  • 早口の話は理解できなくて、ミスにつながること
  • 口頭の指示はチャットかメールにしてほしいこと

不器用ながらも、何度も練習して落ち着いて話せたと思います。

でも、返ってきた言葉は――

「みんなそうだよ」
「忙しいときは自分で工夫してね」

その瞬間、「あ、これ、言ったの失敗だ…」と胸が冷たくなりました。

期待していた自分が恥ずかしくて、笑顔で「がんばります」と答えるしかありませんでした。

その後も状況は変わらず、「発達障害らしいよ…」とウワサまで広まってしまいました。

そして、だんだん体の調子が悪くなっていき適応障害に

会社は休職を認めてくれましたが、最終的には退職となってしまいました。

この職場でのカミングアウトは失敗に終わりましたが、自分で決めて伝えたことだったので、後悔はしていません。

成功談|障害者雇用で安心して働けた経験

一般雇用でのつらい経験を経て、わたしは「無理に普通の環境で頑張るのはやめよう」と心から思いました。

その後、転職エージェントに相談し、障害者雇用での働き方を選ぶことにしました。

面接の段階から、担当者や上司候補の方がとても丁寧で、

  • どんな特性があるか
  • どんな配慮が必要か

をじっくり聞いてくれました。

さらに、
「実際に働くときは、指示はチャット中心にしましょう」
「ミスがないかダブルチェックする体制を整えますね」

と、具体的な配慮の方法まで提案してくれたんです。

最初から「理解してもらえる」環境で働ける安心感は、
本当に大きなものでした。

現在は、完全在宅で、雑音や人間関係のストレスを最小限に抑えられる働き方になり、落ち着いて働けています。

「普通の世界で無理をするより、自分に合った環境で働くことが何より大事

そう実感しています。

わがままと捉えられない伝え方

まとめ|自分がラクでいられる選択を

発達障害(ASD・ADHD)のカミングアウトには、勇気とエネルギーが必要です。

伝えることでラクになる人もいれば、隠したままのほうが働きやすい人もいます。

どちらも、間違いではありません。

一番大事なのは、あなたがラクでいられること。

・ 職場の理解度を見極める
・伝えるならタイミングと内容を整理する
・逃げ道や次の選択肢を用意しておく

この3つを意識しておくだけで、「焦って伝えて後悔…」というリスクはぐっと減ります。

あなたが「これでいい」と思える選択をしてくださいね。
自分で選んで大丈夫です。

そして、今の職場でのカミングアウトが難しそうなら、「理解のある環境に転職する」という選択肢もあります。

障害者雇用で最初からオープンに働ける職場を見つけることで、カミングアウトの悩み自体から解放される可能性もあります。

迷ったときは、↓の記事も読んでみてくださいね。

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