
本当に選考じゃないの?

緊張して何も話せなかったらどうしよう…
転職エージェントから「カジュアル面談の機会がありますが、いかがですか?」と提案されたとき、そんなふうに戸惑う方も多いのではないでしょうか。
私自身、ASDとADHDの診断があり、これまでの転職活動でカジュアル面談を何度か経験してきました。
最初は「本当に選考じゃないの?」と緊張していましたが、きちんと準備をしておくことで、リラックスして話ができ、その後の転職活動もグッとスムーズに進めることができました。
実際、カジュアル面談で感じた「この会社なら安心して働けそう」という感覚が、転職先を決める大きな決め手になりました。
この記事では、そんな私の体験もふまえて、
- カジュアル面談と面接の違い
- 発達障害の特性がある女性が準備しておくべきこと
- 当日の心構えと注意点
- 面談後の判断のポイント
を詳しく解説していきます。
「初めてのカジュアル面談で不安」「何を準備すればいいかわからない」という方も、きっと安心して臨めるようになります。

カジュアル面談とは?面接とはちがう、フラットな会話の場
カジュアル面談は、お互いを知るためのラフな面談です。
一般的な面接のように「合否をつける場」ではなく、企業と応募者の双方が、価値観や働き方の相性を確認することを目的にしています。
面接との違いって?
カジュアル面談
- 合否がつく選考ではない
- 自己紹介や企業紹介を含めた”雑談ベース”の会話
- 一方的に質問されるというより、お互いに質問し合う
- 応募前に実施されることが多い
- リラックスした雰囲気
面接
- 選考のプロセスの一部
- 企業側からの質問が中心
- 志望動機や経験を詳しく聞かれる
- 応募後に実施される
- フォーマルな雰囲気
面談の場では、企業の担当者が「どんな仕事をしている会社なのか」「どんな考え方を大事にしているか」など、自社の紹介をしてくれることも多いです。
こちらからも、「今どんな働き方をしているのか」「どんな環境が合っているのか」など、ざっくばらんに話してOK。
まさに“面接の前の自己紹介”のような場です。
発達障害の特性がある女性にとってのメリット
発達障害の特性がある私たちにとって、カジュアル面談は特に価値のある機会です。
- 配慮事項を自然に相談できる
- 職場の雰囲気を事前に確認できる
- ミスマッチを防げる
- 面接よりもリラックスして話せる

カジュアル面談前に準備しておくと安心なこと
「選考じゃない」とはいえ、事前にちょっと準備しておくと、当日の会話がスムーズになります。
緊張しやすい方や、自分の考えをまとめるのが苦手な方は、なおさら準備が味方になります。
① 自己理解を深めておく
カジュアル面談では、がっつりと経歴を深掘りされることはあまりありませんが、「自分はどういう働き方が合うか」「どんなことが得意か」を伝えられると、相手に伝わりやすくなります。
整理しておきたいポイント
- これまでの職場でやりやすかった仕事、環境
- 反対に、つまずきやすかったポイント
- 在宅勤務が合っていた/出社の方がリズムが整った
- チームよりも、単独作業の方が集中できる
- 静かな環境の方が集中しやすい
- 指示は口頭よりもメールやチャットの方がわかりやすい
発達障害の特性がある場合、この自己理解がとても重要です。
「こういう環境だと力を発揮できます」と具体的に伝えられると、企業側もサポート体制をイメージしやすくなります。

② 聞きたいことをいくつか準備しておく
カジュアル面談は、こちらから質問できるチャンスでもあります。
特に「実際に働くときのイメージ」がつかめるような質問をしておくと◎です。
おすすめの質問例
- 配属予定の部署と、具体的な仕事内容
- 一緒に働く人の雰囲気(人数・年齢層・性別比など)
- 在宅勤務や時短・フレックスの制度の実態
- 勤怠の管理方法や使っているツール(チャット・メールなど)
- 休みの取りやすさ、残業の実態
- 職場の雰囲気(雑談は多いか、静かに集中できるかなど)
- 障害への配慮が必要な場合、どこまで対応できそうか
面接の場では聞きにくいことでも、カジュアル面談なら聞きやすい空気があります。
聞きたいことは、事前にメモにまとめておくのもおすすめです。
「本当に聞いてもいいのかな…」と迷う質問ほど、あとで重要になってくることが多いです。
③ 自分の希望や配慮事項を整理しておく
発達障害の特性がある場合、どんな配慮があれば働きやすいかを整理しておきましょう。
配慮事項の例
- 指示は口頭ではなく、メールやチャットで文字にしてもらいたい
- 静かな席で作業させてもらいたい
- マルチタスクは苦手なので、一つずつ作業したい
- 急な予定変更は苦手なので、事前に教えてもらいたい
- 在宅勤務の頻度について相談したい
ただし、すべてを一度に伝える必要はありません。カジュアル面談では「こんな働き方が理想です」程度に留めて、詳細は面接や内定後に相談するのが良いでしょう。

カジュアル面談のメリット:”違和感”を知れる大切なチャンス
カジュアル面談は、「応募する前に雰囲気を知れる」という点で、とても大きなメリットがあります。
特に、自分に合う働き方を大切にしたい方にとっては、ミスマッチを防ぐ大事な機会になります。
① 応募前に企業の雰囲気を知ることができる
求人票だけでは分からない、「実際に働く空気感」や「職場の人柄」に触れられるのが、カジュアル面談の強みです。
- 話し方や対応の仕方に違和感があるか?
- 質問への答えが曖昧で不安が残らないか?
- 落ち着いて話ができる雰囲気か?
- 発達障害への理解はありそうか?
そういった感覚的なポイントをチェックできるだけでも、応募の判断材料になります。
② 配慮事項をやんわり伝えておける
本番の面接では言い出しづらいことも、カジュアル面談なら“相談ベース”で話しやすいです。
相談しやすい話題の例
- 在宅勤務の頻度や実態
- 職場の雑談や飲み会などの雰囲気
- 作業環境やコミュニケーションの取り方
- 休憩の取り方や一人になれる時間の確保
あらかじめ「こういう環境だと働きやすいんです」と伝えておくことで、企業側もサポート体制をイメージしやすくなります。
③ 無理に選考に進まなくてOK
カジュアル面談を受けたからといって、必ず応募しなければいけないわけではありません。
違和感があれば、応募をやめても大丈夫。
「事前に気づけてよかった」と思ってOKです。
転職活動は、自分に合った環境を見つけるためのプロセス。

当日の心構え:”選考じゃない”からこそ、リラックスして話そう
カジュアル面談は面接とは違う――
そう分かっていても、当日になると緊張してしまう方も多いと思います。
でも大丈夫。
構えすぎず、自分の言葉で話すことが一番大切です。
リラックスして、本音を話す時間に
企業側も「選考」というよりは、相互理解を深める目的で面談をしています。
だからこそ、こちらも“見せたい自分”を作るのではなく、素直な気持ちや働き方の希望を言葉にしてみましょう。
自然な伝え方の例
- 「まだ迷っているけれど、こういう働き方が理想です」
- 「こういう環境だと安心して働ける気がします」
- 「苦手なこともありますが、自分なりに工夫しています」
- 「前の職場では○○が大変でしたが、△△の配慮があれば大丈夫です」
こういった前向きな伝え方でOKです。
質問に答えるだけでなく、こちらからも自然に会話のキャッチボールができると◎。
当日の流れを把握しておく
カジュアル面談の一般的な流れを知っておくと、当日の緊張が和らぎます。
カジュアル面談の流れ(30分〜1時間程度)
- 簡単な自己紹介(お互い)
- 企業・部署の紹介
- 仕事内容の詳細説明
- 質問タイム(お互い)
- 今後の流れの確認
この流れを頭に入れておくと、「次は何を話せばいいんだろう」という不安が減ります。
違和感を覚えたら、その感覚を大切に
面談中に少しでも「ん?」と感じることがあれば、その直感は無視しないでください。
注意したいサイン
- 回答が曖昧でモヤモヤが残る
- 担当者の雰囲気がどこかピリピリしている
- 質問が流されたり、話をちゃんと聞いてもらえない感じがする
- 配慮事項について消極的な反応
- 「頑張れば大丈夫」などの精神論で返される
こうした小さな違和感も、実際に働いたときには大きなストレスにつながることがあります。
「面接じゃないから大丈夫」「応募前だから引き返せる」
――それが、カジュアル面談の一番の利点。
だからこそ、自分の感覚に正直に。

面談後の判断ポイント
カジュアル面談が終わったら、応募するかどうかを判断する必要があります。
感情的にならず、冷静に判断するためのポイントをご紹介します。
良かった点・気になった点を整理する
面談後、なるべく早めに感想をメモに残しておきましょう。
整理したいポイント良かった点
- 担当者の対応はどうだったか
- 職場の雰囲気は自分に合いそうか
- 仕事内容に興味を持てたか
- 配慮事項への反応は良好だったか
気になった点
- 違和感を感じた部分はないか
- 曖昧だった回答はないか
- 不安に思った点はないか
- 想像と違った部分はないか
転職エージェントに相談する
カジュアル面談後は、転職エージェントの担当者に感想を共有しましょう。
- 面談での印象や感想
- 気になった点や不安な点
- 応募を迷っている理由
- 他に確認したいことがないか
エージェントの担当者は、その企業の詳しい情報を持っていることが多いので、あなたの不安を解消してくれたり、他の選択肢を提案してくれることもあります。
直感を大切にする
最終的には、あなたの直感が一番大切です。
「なんとなく違う気がする」という感覚も、立派な判断材料。
発達障害の特性がある私たちにとって、環境との相性は働きやすさに直結します。
無理をして合わない環境に飛び込むより、「ここなら安心して働けそう」と思える企業を見つけることを優先しましょう。
まとめ:カジュアル面談を活用して、あなたらしく働ける職場を見つけよう
カジュアル面談は、面接ではないからこそ、リラックスして“自分らしさ”を出せる場です。
でも、ただ話せばいいわけではなく、「聞きたいこと」を整理しておくことが納得の転職につながります。
カジュアル面談活用のポイント
- カジュアル面談=選考前の情報交換の場
- 自己理解を深めておくと、面談がスムーズに
- 気になることは事前にメモして聞いてOK
- 配慮事項を自然に相談できる貴重な機会
- 違和感があったら応募しない、という選択肢もアリ
- 面談後は冷静に判断材料を整理する
発達障害の特性がある女性にとって、カジュアル面談は「自分に合う職場かどうか」を事前に確認できる貴重な機会です。
面接よりもリラックスして話せる分、本当の職場の雰囲気や、配慮への理解度も見えてきます。
「この会社なら安心して働けそう」と思える出会いがあることを願っています。


