

ASDやADHDの特性を持つ女性は、職場で報連相がうまくできなかったり、気をつけていてもミスが多かったり、困りごとをかかえがちです。
気づけば周囲の目が冷たくなり、社内で孤立して、心が疲れ果ててしまう…。
私自身も、そんな流れを何回か経験して、自己嫌悪におちいっていました。
でも、転職の前に「自分の軸」を決めることで、やっとラクに働ける場所に出会えたんです。

この記事では、その「転職の軸」の決め方を、私の体験も交えてお話します。
転職の軸とは?なぜ大事?
転職の軸=仕事を選ぶときの「絶対に譲れない基準」
「転職の軸」とは、簡単にいうと仕事を選ぶときに絶対に譲れない基準のことです。
たとえば、
- 在宅勤務は必須
- パソコン作業が中心の仕事がいい
- 人間関係に振り回されない環境で働きたい
こんなふうに、自分が「これだけは外せない」と思う条件を明確にしたものが、転職の軸です。
転職活動をするときに何よりも大事なのが、この「軸」。
私の場合、軸をしっかり決めずに、「家から近いから」「給与が悪くないから」というというだけで決めてしまった転職は、結果的に大失敗でした。
(私の転職失敗談と成功談)
でも、その失敗経験から、次の転職では「自分にとっての軸」は何なのかをしっかり考えて、軸を決めると、
- 求人選びで迷わなくなった
- 面接でも「自分に合うか」を基準に判断できるようになった
- 入社後に「こんなはずじゃなかった」がほとんどなかった
という変化がありました。
軸は、迷子にならずに転職を進めるための地図のようなものです。

軸がない転職で起こる失敗
転職の軸を決めずに、目についた求人に勢いで応募すると、こんなことが起こりがちです。
- 採用されることを最優先にしてしまい、条件や環境をよく見ない
- 入社してすぐに「思っていた仕事と違う」と感じる
- 人間関係や仕事の負担で心がすり減り、短期離職につながる
ASDやADHDの特性がある女性は、環境次第でパフォーマンスが大きく変わります。
でも軸がないと、採用されることだけを優先してしまい、

また合わない職場に来てしまった…
と自分を責める悪循環になりやすいんです。
軸がないままの転職は、焦りや不安に流されて、結果的にまたつらい思いをする可能性が高くなってしまいます。
転職で重視すべき4つの分野
① 条件面(収入・休日・在宅など)
転職を考えるとき、まず確認しておきたいのは条件面です。
- 給与水準(最低限の収入はどれくらい必要か)
- 休日・勤務日数(完全週休2日/土日休みなど)
- 在宅勤務やリモートワークの可否
- 正社員登用の有無
- 勤務時間帯や残業の有無
ASDやADHDの特性がある女性は、体力やメンタルの消耗が大きくなりやすいので、「無理なく続けられる条件かどうか」をしっかり確認しておくことが大切です。
たとえば私の場合、
- 通勤で人混みにいるだけで疲れてしまう
- 帰宅後はぐったりして何もできない
という経験から、在宅勤務制度があることを絶対条件にしました。
また、焦って転職するとつい給与だけを見がちですが、「休める日がちゃんとあるか」「自分の生活リズムに合うか」も長く働くためには重要です。
条件面で考えておきたいポイント
- 最低限ほしい収入ライン
- 休日・勤務日数の希望
- 在宅・リモートの可否
- 正社員登用の有無
- 残業や通勤の負担

条件面を最初に整理しておくと、応募する求人を絞りやすくなります。
② 障害への理解と心理的安全性
ASDやADHDの特性がある女性にとって、「安心して働ける環境かどうか」はとても大切です。
どんなに条件が良くても、職場に理解がなければ心がすり減ってしまいます。
- 上司や同僚が障害特性に理解を持っている
- 人の入れ替わりが激しくなく、雰囲気が穏やか
- 質問や相談をしても「迷惑そうな顔」をされない
こうした職場は、心理的にとても安心できます。
逆に、何か困っても周囲に言えず、ひとりで抱え込んでしまうような環境は、短期間で疲れきってしまう原因になります。
私も以前は、質問をしにくい職場にいて、だんだん聞くのが怖くなり、心が追い詰められていきました。

③ 仕事内容・負担感のバランス
どんなに条件や環境が良くても、仕事内容が自分に合っていないと長く続けるのは難しいです。
ASDやADHDの女性は、タイプによって向き不向きが少し違います。
- ASDタイプ:急な変更やマルチタスクが苦手で、落ち着いて進められる作業が向いていることが多い
- ADHDタイプ:単調な作業が続くと集中力が続かず、変化や動きがある仕事のほうが向くことがある
私自身はASD寄りで、同時進行や突発対応が多い仕事にすぐ疲れてしまいました。
一方、ADHD寄りの人は、単純作業ばかりだと集中が切れてしまい、「もう無理…」と気力が落ちることもあると思います。
だからこそ、自分のタイプと特性に合う仕事内容を選ぶことが大切です。
- ASD寄りなら:パソコン作業・ルーティン業務・手順書に沿った仕事
- ADHD寄りなら:動きのある作業・短いスパンで区切れる仕事・成果が見えやすい仕事
自分に合う仕事内容を選ぶと、仕事の負担感が減り、「この職場なら長く続けられるかも」と思えるようになります。
仕事内容を選ぶときのチェックポイント
- 自分のタイプ(ASD寄り/ADHD寄り)に合うか
- 疲れやすさや集中力の切れやすさに配慮できるか
- 作業のペースや進め方が自分に合っているか

自分のタイプに合わせて考えてみてくださいね。
④ 人間関係・職場の空気
どんなに条件や仕事内容が良くても、職場の人間関係や空気が合わないと長く働くのは難しいです。
ASDやADHDの女性は、職場でこんなつまずきが起きやすいです。
- 雑談や飲み会が苦手で、距離をとると「冷たい人」と思われる
- 人の表情や空気を読みすぎて疲れてしまう
- 逆に、気づかないうちに相手を怒らせてしまうことがある
- 相談や報連相がうまくできず、孤立してしまう
私も以前、仕事はなんとかこなせても、人間関係のギスギス感に耐えられず、毎朝会社に行くのが憂うつでした。
結局、人の目を気にし続けるだけで疲れきってしまったんです。
逆に、心理的に安心できる職場はこんな雰囲気です。
- 穏やかで、詮索や陰口が少ない
- 困ったときに質問しやすい雰囲気
- 個人作業の時間がしっかり確保されている
- 人の入れ替わりが激しくなく、落ち着いている

転職の軸を見つける5ステップ
① 自分の特性・苦手を整理する
まずは、自分がどんな環境や作業に向いているかを整理します。
- 得意・苦手な作業は何か
- 疲れやすい場面はどんなときか
- 安心して働ける条件は何か
② 過去の仕事体験から感情を分析する
過去の仕事で感じた「うれしかった」「つらかった」を思い出すと、
自然と自分の希望条件が見えてきます。
- やりがいを感じた瞬間は?
- どんなときに強くストレスを感じた?
- 続けやすかった仕事はどんな環境?
③ 得意・好きなことから探す
転職の軸は、できること・好きなことをベースにすると安定します。
- 資格やスキルを活かせるか
- 集中できる作業か、動きのある作業か
- 「これなら無理なく続けられる」という感覚があるか
④ 将来どうなりたいかを想像する
キャリアアップを目指すか、安定して続けられればOKか。
未来のイメージを持つと、求人選びの基準がはっきりします。
- 安定重視?キャリア重視?
- 在宅・時短など生活に合わせた働き方は?
- 数年後もここで働く自分を想像できるか
⑤ プロに相談して客観的な視点を得る
自分だけで軸を決めるのが難しいときは、発達障害に理解のある転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントができること
- あなたの特性を踏まえた軸作りのサポート
- 軸に合った求人の紹介
- 企業への配慮事項の事前説明
- 客観的な視点でのアドバイス
一人で悩んでいると、どうしても視野が狭くなりがちです。
専門的なサポートを受けることで、より明確な軸を設定できるようになります。
わたしの場合の軸の決め方
最初にも少し書きましたが、私は、条件だけで転職先を選んで失敗した経験があります。
面接で違和感を感じたものの、「なんとかやれるんじゃないかな」と思って入社したのに、数か月後には心が限界…。
そんな私が安定して働ける会社と出会えたのは、転職の軸を決めたことがきっかけです。
私が実際に決めた軸は、次の8つでした。
私が決めた転職の軸
- 在宅メインで働けること
- パソコン作業中心の仕事
- 理解しやすく、複雑すぎない作業
- キャリアアップよりも安定してラクに働けること
- 人を使い捨てにしない、給与水準がある程度高い会社
- すでに障害者雇用の実績がある職場
- 正社員登用の可能性があること
- アイデア・コミュ力・気遣いが求められない仕事
この軸を決めたことで、求人票を見た瞬間に「自分に合う会社かどうか」がわかるようになりました。
また軸を決めるメリットはこんなことも挙げられます。
- 面接では、志望動機を無理に作らなくても話せる
- 内定をもらっても迷わずに判断できる
- 入社後も「ここなら続けられそう」と安心できる
軸を決めることは、転職成功の一番のカギ。

まとめと次の行動
今の仕事でうまくいかないと、「もう私には働ける場所なんてないのかも…」と落ち込みたくなりますよね。
でも、この記事で書いたように、自分に合った「転職の軸」を決めるだけで、転職活動はぐっとラクになります。
- 求人を見たときに、合うか合わないかがすぐにわかる
- 入社後に「ここは無理かも」と悩むことが減る
- 自分に合う環境を選べるから、心がすり減らない
まずは紙に書き出して、自分の「譲れない条件」を整理してみましょう。

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