発達障害女性が安心して働くために|障害者手帳の取得方法と受けられる支援を徹底解説

転職活動
発達障害の診断を受けたけど、これからどうすればいいの?
障害者手帳って必要なのかな…

発達障害(ASD・ADHD)と診断されたとき、「これからの働き方、どうすればいいの…?」と不安になる方は少なくありません。

特に女性は、子どものころから周囲に合わせて「普通」にふるまおうと、無理を重ねてきた方が多い傾向があります。

だからこそ、診断を受けると「普通じゃなかったんだ」とショックを受けたり、将来が急に不安になったりすることもあります。

でも、それはあなたが「今まで本当にがんばってきた証拠」でもあります。

発達障害のある女性は、もっと無理せず、ラクに生きていいんです。

そのための方法のひとつが、障害者手帳の取得です。

そんな方にこそ、ぜひ知ってほしい内容です

この記事では、

  • 発達障害女性が障害者手帳を取得する具体的な方法
  • 手帳を持つことで受けられる様々な支援

について詳しく解説します。

この記事を書いた人
彩音

・ASD×ADHD(精神2級)(ASD寄り)
・双極性障害Ⅱ型
・公務員→障害者雇用→一般雇用→障害者雇用(現在)
・転職エージェント経由で完全在宅の転職に成功
・就労移行支援の利用も2回経験あり
・発達障害でも無理なく働くヒントを発信中。

障害者手帳とは?発達障害も対象になる?

障害者手帳は、障害があることを公的に証明し、様々な支援やサービスを受けるためのものです。

日本には、大きく分けて次の3種類があります。

  • 身体障害者手帳:手足・視覚・聴覚など、身体に障害がある場合
  • 療育手帳:知的障害がある場合(自治体により名称が異なる)
  • 精神障害者保健福祉手帳:うつ病・統合失調症・発達障害など

発達障害は「精神障害者保健福祉手帳」の対象

発達障害(ASD・ADHD・学習障害など)の場合は、「精神障害者保健福祉手帳」の対象になります。

「精神」という言葉に抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、これは法律上の分類で、発達障害は生まれつきの脳の特性による障害として位置づけられています。

  • ASD(自閉スペクトラム症)
  • ADHD(注意欠如・多動症)
  • 学習障害(LD)
  • その他の発達障害

これらに当てはまれば、障害者手帳を申請することができます。

障害者手帳の等級と判定基準

精神障害者保健福祉手帳には、1級~3級の等級があります。数字が小さいほど、日常生活での支援の必要度が高いとされています。

各等級の目安

1級

  • 日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度
  • 常時援助を必要とする状態
  • 発達障害の場合はかなり重度の状態

2級

  • 日常生活が著しい制限を受ける程度
  • 時々援助を必要とする状態
  • 仕事をするのに大きな配慮が必要

3級

  • 日常生活又は社会生活が制限を受ける程度
  • 就労に際して一定の配慮が必要
  • 発達障害の場合、この等級になることが多い

障害者手帳の取得方法|具体的な手順を解説

障害者手帳の取得は、思っているより複雑ではありません。以下の手順で進めることができます。

STEP1:医師の診断書を取得する

まず、発達障害の診断を受けた医療機関で、「精神障害者保健福祉手帳用の診断書」を書いてもらいます。

  • 初診から6ヶ月以上経過している必要がある
  • 診断書の作成費用は5,000円~10,000円程度
  • 診断書の有効期限は3ヶ月以内
  • 現在の症状と日常生活への影響が記載される

STEP2:必要書類を準備する

診断書以外にも、以下の書類が必要です。

  • 申請書:自治体の窓口またはホームページで入手
  • 診断書:精神障害者保健福祉手帳用
  • 本人の写真:縦4cm×横3cm、上半身、無帽、1年以内撮影
  • 印鑑:認印でOK
  • 本人確認書類:運転免許証、マイナンバーカードなど

STEP3:自治体の窓口で申請

必要書類を持って、お住まいの市区町村の障害福祉課や保健福祉課などで申請します。

  • 申請場所:市区町村の障害福祉課、保健福祉課など
  • 申請費用:無料(診断書代は別途必要)
  • 代理申請:家族による代理申請も可能

STEP4:審査と手帳の交付

申請後、都道府県で審査が行われます。

  • 審査期間:約1~2ヶ月
  • 審査内容:診断書の内容を専門医が審査
  • 結果通知:郵送または窓口で受け取り

審査が通れば手帳が交付されます。

障害者手帳を持つことのメリット

障害者手帳は、ただの「証明書」ではありません。

生活や仕事で受けられるサポートが大幅に広がるという、大きなメリットがあります。

働き方に関するメリット

  • 企業の障害者雇用枠に応募できる
  • 特性に配慮された環境で働ける
  • 在宅勤務や時短勤務などの柔軟な働き方
  • 定期的な面談やサポート体制

就労支援サービスの利用

  • 就労移行支援事業所の利用
  • 就労定着支援サービス
  • 職業訓練やスキルアップ支援
  • ハローワークの専門窓口利用

税制面でのメリット

  • 所得税の障害者控除(27万円または40万円)
  • 住民税の障害者控除(26万円または30万円)
  • 相続税の障害者控除
  • 自動車税・軽自動車税の減免(等級により異なる)

公共サービスの割引

  • JRなどの鉄道運賃割引(1級・2級の場合)
  • バス運賃の割引(自治体により異なる)
  • 美術館・博物館・映画館の割引
  • スポーツ施設や温泉施設の割引

医療・福祉サービス

  • 医療費の助成(自治体により異なる)
  • 福祉サービスの利用
  • 相談支援事業所の利用
  • ショートステイサービス

心理的なメリット

数字では表せないメリットとして、以下のような心理的な安心感があります。

「困った時に支援を受けられる」という安心感は、本当に大きいです
  • 「困った時に支援を受けられる」という安心感
  • 「無理をしなくてもいい」という心の余裕
  • 「自分の特性を理解してもらえる環境」への道筋
  • 「一人じゃない」という支えがあること

障害者雇用という働き方の選択肢

発達障害女性にとって、障害者雇用は「無理をしない働き方」を実現する重要な選択肢です。

障害者雇用の特徴

  • 特性への配慮:感覚過敏、コミュニケーションの困難さなどに配慮
  • 柔軟な働き方:在宅勤務、時短勤務、フレックスタイムなど
  • サポート体制:定期面談、相談窓口、ジョブコーチ支援
  • 安定した雇用:長期雇用を前提とした採用
  • 理解のある職場:障害への理解と受け入れ体制

発達障害女性に人気の職種

障害者雇用では、発達障害女性の特性を活かせる様々な職種があります。

事務・サポート系

  • データ入力・集計業務
  • 経理・会計補助
  • 人事・総務補助
  • 書類整理・ファイリング

専門・技術系

  • プログラマー・SE
  • Webデザイナー
  • CADオペレーター
  • 品質管理・検査業務

在宅ワーク系

  • テレワーク事務
  • オンライン秘書
  • Webライター
  • 翻訳・校正業務

障害者雇用というと、軽作業などを想像する方もいると思いますが、実際は様々な働き方ができます。

「障害者」というレッテルへの心理的ハードル

自分にレッテルを貼るのは正直怖い

発達障害女性の多くは、これまでずっと「自分は大丈夫」「迷惑をかけちゃいけない」と無理をしてがんばってきたと思います。

だからこそ、手帳を持つことに“自分は障害者なんだ”と認めざるを得ない気がするという心理的ハードルがあります。

手帳は「あなたを守るお守り」

私自身も、診断を受けた直後はどこか他人事のようでしたが、手帳を受け取ったときに初めて「障害者なんだ…」と、胸がぎゅっと締め付けられました。

でも今は、少しずつ受け入れられるようになりました。

手帳は“誰かに見せるものではなく、私を守るお守り”

そう思えるようになったからです。

障害者手帳のデメリットはある?

結論から言うと、実質的なデメリットはほとんどありません

よく心配されること

Q. 一般雇用で働けなくなる?

A. 一般雇用では、手帳を持っていることを申告する義務はありません。自分から言わない限り知られることはありません。

Q. 結婚や保険に影響するのでは?

A. 結婚に法的な制限はありません。生命保険は会社により条件が異なりますが、多くの場合加入可能です。

Q. 更新が面倒では?

A. 手帳は2年ごとの更新ですが、手続きは最初の申請より簡単です。

Q. 一度取ったら返却できない?

A. 症状が改善した場合や不要になった場合は、いつでも返却できます。

唯一のデメリットは心理的なもの

唯一の”デメリット”といえるのは、心理的なハードルかもしれません。

ただ、手帳はあなたのためだけのもの。

誰かに見せる義務はなく、持っておくだけで安心材料になると思うと、気持ちも少しラクになります。

手帳取得後の生活で気をつけること

障害者手帳を取得した後も、いくつか注意すべきポイントがあります。

更新手続きを忘れずに

精神障害者保健福祉手帳は、2年ごとの更新が必要です。

  • 更新時期:有効期限の3ヶ月前から手続き可能
  • 必要書類:診断書または精神科病院の通院事実証明書
  • 注意点:更新を忘れると手帳が失効する

等級の変更について

症状の変化により、等級が変わることもあります。

  • 等級が上がる場合:より多くの支援を受けられる
  • 等級が下がる場合:症状の改善を意味する
  • 等級変更の申請:随時可能(診断書が必要)

プライバシーの管理

手帳の情報は個人情報です。適切に管理しましょう。

  • 手帳は安全な場所に保管
  • コピーを取って原本は大切に保管
  • 紛失した場合は速やかに再交付手続き
  • 他人に見せる義務はない

よくある質問と回答

障害者手帳について、よく寄せられる質問にお答えします。

Q1. 手帳を取得すると、一般雇用で働けなくなる?

A. そんなことはありません。手帳を持っていても、一般雇用で働き続けることは可能です。手帳を開示するかどうかは、あなたが決められます。

Q2. 手帳を持っていることを家族に知られたくない

A. 手帳は本人のプライバシーです。家族であっても、あなたが話さない限り知られることはありません。郵送物も本人宛てに届きます。

Q3. 診断を受けたばかりでも手帳は取得できる?

A. 初診から6ヶ月経過していれば申請可能です。ただし、症状が安定していない場合は、もう少し経過を見てからの申請を勧められることもあります。

Q4. 手帳があると障害者雇用しか選択肢がなくなる?

A. 選択肢は逆に広がります。一般雇用・障害者雇用の両方から選べるようになり、働き方の幅が広がります。

Q5. 発達障害の診断書は高額?

A. 診断書の費用は5,000円~10,000円程度です。高額に感じるかもしれませんが、手帳により受けられる支援を考えると十分に元は取れます。

Q6. 手帳を持っていることが就職に不利になる?

A. 開示しなければ影響ありません。また、障害者雇用では手帳があることで、より理解のある職場と出会いやすくなります。

まとめ:あなたらしく働くための第一歩

発達障害女性にとって、障害者手帳は「お守り」のような存在です。

今はまだ元気に働けていても、「もう無理…」と心が限界になったとき、必ずあなたを助けてくれます。

  • 働き方の選択肢:一般雇用・障害者雇用から選べる
  • 経済的な支援:税制優遇や各種割引サービス
  • 専門的なサポート:就労支援や相談サービス
  • 心理的な安心感:「困った時に助けがある」という安心
  • 理解のある環境:特性に配慮された職場との出会い

手帳があれば、障害者雇用に応募したり、就労移行支援や職場の配慮を受けたりしやすくなります。

つまり、無理をしない働き方を選びやすくなるのです。

「私も、もっと無理せず働ける場所を見つけたいな…」

そんな気持ちが少しでもあるなら、まずは手帳のことを医師に相談してみましょう。

今日からできる小さな一歩

もし「手帳を取得してみようかな」と思ったら、以下の小さな一歩から始めてみてください。

  • 診断を受けた病院に相談:手帳について質問してみる
  • 自治体のホームページを確認:申請方法や必要書類をチェック
  • 就労移行支援事業所を調べる:どんなサービスがあるか情報収集
  • 障害者雇用の求人をチェック:実際の求人内容を見てみる

無理せず働く一歩を踏み出そう

障害者手帳は、あなたが安心して働くためのスタートラインです。

もし「今の働き方に無理があるかも…」と思ったら、少しずつ環境を整えていく準備を始めてみませんか?

あなたらしく働ける場所は、必ずあります。
まずは小さな一歩から、始めてみてください。
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