
会話についていけない…
話は聞こえているのに、内容が頭に入ってこない…
そんなふうに感じて、つらくなることはありませんか?
実はそれ、あなただけではありません。
発達障害(ASD・ADHD)の女性には、
「話を聞いているのに、会話がうまく頭に入らない」
「気づいたら話題から取り残されている」
と感じる方が少なくありません。
その背景には、APD(聴覚情報処理障害)という特性が関わっていることもあります。

この記事では、発達障害女性が感じやすい
「会話のしんどさ」とAPDの関係について、わかりやすく解説します。
なぜ「普通に会話すること」がこんなにつらいの?
発達障害(ASD・ADHD)の女性は、子どものころから
「普通に見られるように」がんばってきた方が多いです。
- 空気を読んで、相手に合わせて返事をする
- 会話のテンポに遅れないように必死に頑張る
- 忘れないように頭の中で何度も言葉を繰り返す
それでも、なぜか会話についていけない瞬間がある——

ちゃんと聞いてるのに、内容が頭に入らない…
次に何を返せばいいかわからなくて焦る…
ASD女性は「ことばの裏の意図を読み取るのが苦手」、ADHD女性は「注意がそれやすく、聞いた内容を保持しづらい」傾向があります。
このような特性に加えて、脳の情報処理のしかたが関係していることも。
その正体のひとつが、APD(聴覚情報処理障害)です。
APD(聴覚情報処理障害)とは?
APD(聴覚情報処理障害)とは、耳は聞こえているのに、内容をすぐに理解できない特性のことをいいます。
耳の聞こえそのものには問題がなく、脳で「意味のある言葉」として処理する部分に時間がかかるのが特徴です。
聞こえるのに意味が入ってこない仕組み
会話を聞くとき、脳の中では次のような処理が行われています。
- 耳が音をキャッチする(ここに問題はありません)
- 脳が音を「言葉」として理解する
- 理解した言葉を記憶に一時保存し、返事を考える
APDの特性があると、②や③の処理に時間がかかるため、
- 返事がワンテンポ遅れる
- 会話の内容が頭に入る前に次の話題に移ってしまう
といったことが起こります。

「聞こえてるのに、会話に追いつけない…」
そんな感覚は、APDによる情報処理のタイムラグかもしれません。
簡単チェックリスト|あなたも当てはまるかも?
次のようなことに思い当たる場合、APD(聴覚情報処理障害)の特性があるかもしれません。
- 騒がしい場所だと、人の声が聞き取りづらい
- 会話を聞き逃して「えっ?」と聞き返すことが多い
- 話が長いと、途中で頭に入らなくなる
- 電話やオンライン会議が苦手
- 3人以上での会話になると、話題の流れについていけない
- 「聞いてなかったの?」と誤解されやすい
- 会話の内容を覚えておけず返事に困ることも

いくつか当てはまる場合は、「もしかしたらAPDなのかも」と意識してみましょう。
発達障害女性とAPDが重なるとどうなる?
発達障害女性には、次のような特性があります。
- ASD女性は「空気を読みづらい」「ことばの裏の意図を理解しにくい」
- ADHD女性は「注意がそれやすく、聞いた内容を保持しづらい」
これにAPDの「聞こえても理解が追いつかない」が重なると…
- 会話のテンポについていけない
- 話の意図を読み取れない・勘違いしやすい
- 返事が遅れて「無口」「やる気がない」と誤解される
- 必死に聞いているのに、雑談や会議が苦痛になる
- 人と話すのが怖くなり、ますます会話を避ける悪循環に
このような悪循環が続くと、人間関係が疲れやすくなり、仕事や日常生活でも孤立感を感じやすくなります。
とくに女子の会話文化でつまずきやすい理由
女性同士の会話は、独特のテンポとルールがあります。
- 感情のキャッチボールや共感が中心
- 話題がコロコロ変わる
- 「ノリ」や「空気」を読むことが大切
ASD・ADHD女性にAPDの特性が重なると、この会話文化はとてもハードルが高くなります。

次に何を話せばいいかわからない…
途中で話題が変わると、もうついていけない…
雑談や女子会、職場のランチなどでは、無口に見えたり、変わっていると思われたりすることもあります。
本人は必死に聞いているだけなのに、「やる気がない」と誤解されやすいのです。

そんな経験が重なると、会話自体が怖くなり、
ますます話せなくなってしまうこともあります。
わたしらしくコミュニケーションするために
ムリに会話に合わせなくてもOK
会話についていけないとき、
「何か話さなきゃ」「沈黙したら変に思われるかも」
と焦ってしまうことはありませんか?
でも、ムリに合わせて話そうとすると、かえって疲れてしまうもの。

頑張って話したのに、なんか浮いちゃった気がする…
そんなときは、聞き役に回るだけでも大丈夫です。
うなずいたり、笑顔で相槌を打ったりするだけでも、相手はちゃんと安心してくれます。
さらに、思い切って「少し聞き取りが苦手で、返事が遅れるかも」と伝えるだけで、気持ちがラクになることもあります。

「無理して話さなくてもいい」と思えるだけで、気持ちがずっとラクになりますよ。
無理せず1対1の関係を大切に
大人数での会話や雑談がつらいとき、「もっと社交的にならなきゃ」と思うと、さらに苦しくなります。

みんなは楽しそうなのに、私だけ馴染めない…
そんなときは、無理に大人数に合わせなくてもOK。
自分のペースで話せる相手と、1対1でゆっくり関係を築くほうが、ずっと気持ちがラクになります。
相手の表情や反応をしっかり見られるので、「次に何を話そう」と焦らずにいられるのもメリットです。

あなたをちゃんと見てくれる人は、必ずいます。
まずは一人ずつ、ゆっくりつながっていきましょう。
話す以外のコミュニケーションを取り入れる
仕事の場面で会話のスピードについていけないと感じるなら、口頭だけに頼らず、文字でのやり取りを増やすのもおすすめです。
- チャットやメールでのやり取りを中心にする
- 会議で伝わったか不安なときは、メモを残す
- 後で確認できる環境をつくる
このように工夫するだけで、理解のしやすさが大きく変わります。
文字で残しておくと記憶の抜け漏れをカバーしやすいというメリットもあります。

話すことだけがコミュニケーションじゃありません。
あなたのペースでやり取りできる方法を取り入れてみましょう。
ノイズキャンセリングイヤホンを活用
ノイズキャンセリングイヤホンを使うと、周囲の雑音を減らして、目の前の会話に集中しやすくなります。
- 職場の雑音で話が聞き取りづらい
- カフェや電車のアナウンスで会話が遮られる
そんなときにイヤホンを活用すると、「思っていた以上に聞き取りがラクになった」
という方は少なくありません。
機種によっては、周囲の声を強調するモードがあるものもあります。
環境に合わせて活用すれば、会話のストレスをぐっと減らせます。
イヤホンのおすすめは、↓の記事でも詳しく紹介しています。


道具の力を借りるだけでも、会話のしんどさはぐっと減らせます。
さいごに|自分の特性を知ることが安心につながる
「なんとなく会話が苦手」
「いつもズレてしまう気がする」
そんな悩みの背景に、ASDやADHDの特性、そしてAPD(聴覚情報処理障害)が関係していることがあります。
自分の特性を知れば、工夫や環境調整で、無理のないコミュニケーションの方法を選べるようになります。
- 聞き役に回る
- 1対1の関係を大切にする
- 文字でやり取りできる環境を整える
- 道具の力を借りる(ノイズキャンセリングイヤホンなど)
少しずつできることを増やしていけば、きっと「わたしらしい関わり方」が見つかります。

無理に「みんなと同じ」を目指さなくても大丈夫。
あなたのペースで、少しずつラクな道を選んでいきましょう。

