ASD×コミュ障の対策マニュアル|ラクに話せるようになるヒント集

女性の発達障害を知る
雑談になると、急に何を話せばいいのか分からなくなる…

頭が真っ白になって、笑うしかできない…

仕事でもプライベートでも、会話の場がつらいと感じることはありませんか?

わたしもまさにそうで、

・雑談の輪に入れずオロオロする
・急に話を振られて固まる
・あとで「変に思われたかも…」と反省会をする

こんなことを何度も繰り返してきました。

ASD(自閉スペクトラム症)の特性がある女性は、会話に苦手意識を持ちやすいと言われています。

それは、性格が暗いからでも、努力が足りないからでもありません。

会話のつまずきは、あなたの特性によるもの。
だから、ちょっとした工夫でラクにできるんです。

この記事では、ASD女性でもラクに会話ができる4つのコツをご紹介します。

「人と話すのがこわい」「雑談が地獄」というあなたも、少し肩の力を抜けると思います。

この記事を書いた人
彩音

・ASD×ADHD(精神2級)(ASD寄り)
・双極性障害Ⅱ型
・公務員→障害者雇用→一般雇用→障害者雇用(現在)
・転職エージェント経由で完全在宅の転職に成功
・就労移行支援の利用も2回経験あり
・発達障害でも無理なく働くヒントを発信中。

ASD女性が会話で緊張してしまう理由

会話の場にいるだけでドキドキして、「早く終わってほしい…」と心の中で祈ってしまうこと、ありませんか?

ASDの特性がある女性は、コミュニケーションで強い緊張を感じやすいと言われています。

それは性格のせいではなく、脳の情報処理の特性が影響しています。

  • 耳からの情報処理に時間がかかる(APDの特性)
    会話の内容を理解するのにワンテンポ遅れることがあります。
    その間に話題が次に進んでしまい、返事が遅れて焦る…ということが起こりがちです。
  • 完璧主義で「正しい返答」を探してしまう
    「変なことを言ったらどうしよう」「笑われたくない」と考えてしまい、
    頭の中で“正解探し”をしているうちに、言葉が出てこなくなります。
  • 過去の失敗体験がトラウマになっている
    思ってもないことを口走ってしまったり、相手を不快にさせた経験があると、「また失敗するかも…」という不安が強くなります。
  • 嫌われるのが怖くて身構えてしまう(RSDの傾向)
    少しでも相手の表情が曇ると「嫌われたかも」と感じてしまい、
    緊張や動揺でますます話せなくなります。

わたし自身も、会議や休憩中の雑談で何度も固まったことがあります。

「さっきの反応、変だったかも…」と、帰宅後にひとり反省会をしてしまう日々でした。

会話が下手すぎる自分が嫌いでした。
人と会うこと自体避けていたかも。

でも、会話が苦手なのは、性格や努力不足のせいじゃありません。

“特性”を知るだけでも、気持ちが少しラクになります。

会話がラクになるコミュニケーションのコツ4選

① うまく話そうとしない

会話には、大きく分けて2つの目的があります。

  • 内容を伝える(相手に情報や気持ちを伝える)
  • 上手に話す(テンポよく、面白く、気まずくならないように話す)

会話が苦手な人ほど、この2つを同時に完璧にしようとしてしまう傾向があります。

すると、頭の中で「正解探し」が始まって、ぎこちなくなり、本来の目的である「内容を伝える」すらうまくできなくなってしまうことも。

ASDやADHDの特性がある人は、

・失敗したくない
・恥をかきたくない
・完璧な自分でいたい

という気持ちが強くなりやすく、自分で自分を追い込んでしまうこともあります。

でも、

うまく話せなくても大丈夫。
「内容が伝われば合格」くらいの気持ちで、肩の力を抜いてみて。

60点でOKとハードルを下げることで、緊張はぐっとやわらぎます。

② ゆっくり話す&思いつかないときは正直に伝える

会話の途中で、急に話を振られて頭が真っ白になることはありませんか?

ASD女性は情報処理に時間がかかるため、「何か返事しなきゃ!」と焦ると、ますます言葉が出にくくなります。

わたし自身も、パニックになると思ってもないことを口走ってしまうことがよくあります。

その場はなんとかやり過ごせても、後で「なんであんなこと言っちゃったんだろう…」と自己嫌悪に陥ることもしばしば。

焦りすぎると、誤解を招くこともあります。

だからこそ、すぐに答えようとせず、落ち着いて間を取ることが大切です。

  • 「どうかな…」
  • 「ちょっと分からないな…」
  • 「うーん、すぐには思いつかないです」

こんなふうに軽くはぐらかす勇気を持つだけで、無理に答えようとして失敗するリスクを減らせます。

焦ったら、一呼吸おいて「分からない」と伝えてみて。
それだけで、会話はずっとラクになります。

無理に答えようとしない=失礼ではありません。

正直に伝えたり、やさしくはぐらかしたりする方が、結果的に会話がスムーズになるんです。

③ 無理に話さず聞き役に徹する

ASDがあると、特に3人以上の会話は内容を拾いにくいことがあります。

話題の移り変わりが早く、気づいたら話についていけなくなってしまうことも。

そんなときに急に話を振られると、「え…何て答えたらいいの?」と固まってしまうこともあります。

そんなときは、思い切って聞き役に徹するのも立派なコミュニケーション。

人は「ちゃんと自分の話を聞いてくれている」と思うだけで、心地よく話せるものです。

沈黙は金ともいいます。
聞き役に回るだけで、会話はうまくまわります。

聞き役に徹するコツはこちらです。

  • おへそを相手に向けて「聞いてますよ」と体で示す
  • 「はい」「へえ」など、リズムよく相槌を打つ
  • 途中で否定する発言は入れない
  • 余裕があれば「すごいですね」「知らなかったです」とプラスの一言を添える

うまくキャッチボールできないときは、相手に気持ちよく話してもらうことに集中するのも正解です。

④ 準備できる話題や答えを1つ持っておく

会話が苦手でも、あらかじめ話題を1つ用意しておくだけで、雑談はぐっとラクになります。

例えば、こんな話題は使いやすいです。

  • 「今日は暖かいですね」などの天気・季節の話
  • 「新しいカフェに行きました」などの身近なニュース
  • 「最近このドラマにハマってて…」などの趣味や日常

さらに効果的なのは、よくある雑談の質問に対する自分の答えを、あらかじめメモにしておくことです。

例えばこんな質問です。

  • 好きな料理は?
  • 旅行で楽しかった場所は?
  • 休日は何をして過ごしている?
  • 趣味は?

頭の中だけで考えるより、メモにしておくと安心感が段違いです。

ときどき見返して、答えをアップデートしていくと、自分の輪郭が少しずつ見えてきて、自分の話を振られたときも答えやすくなってきます。

会話のメモは、心のお守り。
持っているだけで、急な雑談もこわくなくなるよ。

苦手さは「欠点」じゃなく「特性」

会話が苦手だと、つい「自分はダメなんだ…」と責めてしまいがちです。

でも、ここまで読んでくれたあなたに、一番伝えたいことがあります。

それは、会話が苦手なのは欠点ではなく、あなたの特性によるものだということ。

性格の暗さや努力不足のせいではありません。

ASDやADHDの特性があると、

・耳からの情報処理に時間がかかる
・完璧主義で「正解」を探してしまう
・過去の失敗体験を強く覚えてしまう

こんな背景が重なって、会話が苦手に感じやすいだけなんです。

苦手を責める必要はないです。
少しずつ、自分に合った会話のスタイルを見つけていけば大丈夫。

会話に正解はありません。

大切なのは、あなたにとってラクな距離感・ペースを見つけることです。

そして、今回ご紹介した4つのコツを少しずつ試していくだけで、「話すのがつらい」が「なんとかなるかも」に変わっていきます。

まとめ|4つのコツで少しずつラクになれる

ASD女性でも、会話はちょっとした工夫でラクにできます。

今回ご紹介した4つのコツをもう一度まとめます。

  • うまく話そうとしすぎない
  • ゆっくり話す&思いつかないときは正直に伝える
  • 無理に話さず聞き役に徹する
  • 準備できる話題や答えを1つ持っておく

最初はうまくできなくても大丈夫。

少しずつ意識していくだけで、「会話がこわい」から「なんとかなるかも」に変わっていきます。

焦らなくて大丈夫。
自分のペースで、少しずつ会話に慣れていきましょう。

あなたの中にある「ASDの魅力」を知ってみませんか?

会話に苦手さがあっても、それはあなたの魅力を消すものではありません。

ASD女性には、こんな素敵な特性や強みもあります。

苦手の裏には、必ずあなたにしかない魅力が隠れています。