就労移行支援は履歴書に書く?|オープン・クローズ別の書き方と例文

転職活動
就労移行支援に通ったこと、履歴書に書いていいのかな…
変に思われたら困るし、でも空白期間になるのも不安…

就労移行支援で頑張って訓練を続けてきたあなたが、いよいよ就職活動を始めるとき。

「この期間を履歴書にどう書けばいいの?」という悩みが出てきますよね。

発達障害(ASD・ADHD)のある女性は、特に「どう思われるか」が気になって、履歴書の書き方でも不安になりがちです。

  • 「就労移行支援って書いたら、変な目で見られるかも」
  • 「でも書かないと空白期間になって、それも印象悪そう」
  • 「頑張って通ったのに、アピールできないのはもったいない」
  • 「オープンとクローズで書き方を変えるべき?」

実は、就労移行支援での経験は「あなたの成長と努力の証明」になる大切な履歴です。

この記事では、発達障害女性が自信を持って履歴書を書ける方法をお伝えします。
この記事を書いた人
彩音

・ASD×ADHD(精神2級)(ASD寄り)
・双極性障害Ⅱ型
・公務員→障害者雇用→一般雇用→障害者雇用(現在)
・転職エージェント経由で完全在宅の転職に成功
・就労移行支援の利用も2回経験あり
・発達障害でも無理なく働くヒントを発信中。

就労移行支援の履歴書記載:基本的な考え方

就労移行支援は「成長の証明」

まず大切なことは、就労移行支援での経験を「ネガティブなもの」として捉える必要はないということです。

むしろ、働くための準備を真剣に取り組んだ「前向きな期間」として考えましょう。

発達障害女性が陥りがちな思考パターン

ネガティブな捉え方

  • 障害があることがバレてしまう
  • 普通じゃないと思われる
  • 能力が低いと判断される
  • 就職できない人だと見られる

⭕ ポジティブな捉え方

  • 働くための準備をしっかりしてきた
  • 自分の特性を理解して対策を考えている
  • 継続して通い続ける力がある
  • 新しいスキルを身につけている

オープン就労とクローズ就労での違い

履歴書への記載方法は、障害をオープンにするかクローズにするかで変わってきます。

オープン就労の場合

  • 就労移行支援での経験を堂々とアピールできる
  • 企業側も配慮やサポートを前提に採用を検討
  • 訓練で身につけたスキルを具体的に伝えられる

クローズ就労の場合

  • 書いてしまうと、発達障害の開示が必要
  • 就労移行支援について説明が難しい
  • 書かない場合、空白期間ができてしまう
オープン就労の場合は何も問題はありませんが、クローズの場合は悩むところですね。

オープン就労での履歴書記載方法

「訓練歴」として堂々と記載する

オープン就労を選択する場合、就労移行支援での経験は積極的にアピール材料として活用しましょう。

履歴書での基本的な書き方

記載場所:学歴・職歴欄

  • 職歴の最後に一行空ける
  • 「訓練歴」という見出しを付ける
  • 事業所名、期間、訓練内容を簡潔に記載

具体的な記載例

記載例
令和5年4月 就労移行支援事業所○○○○ 利用開始
事務スキル向上コースにて、PCスキル・ビジネスマナーを習得
令和6年2月 就労移行支援事業所○○○○ 利用終了

ポイント
・期間:開始月と終了月を明記
・事業所名:正式名称を記載
・内容:応募職種に関連するスキルを中心に簡潔に

発達障害女性がアピールしやすいポイント

就労移行支援での経験の中で、特に女性がアピールしやすい要素をまとめました。

継続力・安定性のアピール

アピールできる要素

  • 通所の継続:「6ヶ月間、無遅刻無欠席で通所」
  • 生活リズム:「規則正しい生活習慣の確立」
  • 目標達成:「設定した目標を期間内に達成」
  • 自己管理:「体調管理や服薬管理の安定」

コミュニケーション能力のアピール

具体的なエピソード例
「グループワークでは、他の利用者の方と協力して課題に取り組み、
チームワークの大切さを学びました。
また、スタッフの方への報告・連絡・相談を通じて、
適切なコミュニケーションの取り方を身につけました。」

訓練内容を魅力的に伝える方法

スキル系の訓練

効果的な表現例

  • PC スキル:「Excel関数を活用したデータ処理技術を習得」
  • 事務スキル:「正確性を重視した書類作成・ファイリング技術」
  • コミュニケーション:「ビジネスマナーと報連相スキルの向上」
  • 集中力:「長時間の集中作業に対する持続力の向上」

自己理解・対策系の訓練

前向きな表現例
❌「障害の特性を理解しました」
⭕「自分の強みと課題を客観的に把握し、効果的な働き方を見つけました」
❌「配慮が必要なことを学びました」
⭕「最適なパフォーマンスを発揮するための環境や工夫を明確にしました」

クローズ就労での履歴書記載方法

基本的な方針:記載しない方が無難

クローズ就労を選択する場合、就労移行支援については履歴書に記載しないことをお勧めします。

記載しない理由

  • 質問される可能性:面接で詳しく聞かれることがある
  • 説明の難しさ:障害に触れずに説明するのが困難
  • 誤解のリスク:採用担当者が制度を理解していない場合
  • 選択の自由:履歴書に書く義務はない

空白期間の説明方法

就労移行支援を記載しない場合、その期間をどう説明するかが重要です。

自然な説明例

  • スキルアップ重視の説明
    「PCスキル向上のため、資格取得に向けた学習に専念していました」
    「次のキャリアに向けて、事務スキルの習得に取り組んでいました」
  • 体調管理重視の説明
    「体調を整えて、長期的に安定して働ける準備をしていました」
    「規則正しい生活習慣を身につけ、仕事への準備期間としていました」
  • 家庭事情重視の説明
    「家族のサポートが必要で、一時的に働くことを控えていました」
    「家庭の事情が落ち着き、本格的に仕事復帰を考えています」

面接での質問対策

よく聞かれる質問と回答例

「この期間は何をしていましたか?」

⭕ 良い回答例
「事務職での就職を目指し、PCスキルの向上に集中していました。
ExcelやWordの資格取得に向けて学習し、
現在は実務に活かせるレベルまで習得できています。
体調も安定し、長期的に働ける準備が整いました。」

ポイント

  • 具体的な活動内容を説明
  • 現在は問題なく働けることを強調
  • 前向きな姿勢をアピール

避けるべき回答

避けたい回答例

  • 「特に何もしていませんでした」
  • 「体調が悪くて働けませんでした」
  • 「就職活動がうまくいかなくて…」
  • 曖昧で具体性のない説明
クローズ就労では「今は安定して働ける」ことを伝えるのが一番大切です。

職務経歴書での詳細なアピール方法

履歴書と職務経歴書の役割分担

オープン就労の場合、より詳しい訓練内容やスキルは職務経歴書で具体的にアピールしましょう。

それぞれの役割

履歴書

  • 基本的なプロフィール
  • 経歴の概要(期間・事業所名・概要)
  • 一目で分かる情報

職務経歴書

  • 詳細なスキルや経験
  • 具体的なエピソードや成果
  • 自己PRや強みのアピール

職務経歴書での効果的な書き方

訓練歴セクションの作成

職務経歴書での記載例

■ 訓練歴・スキル習得歴
【期間】2023年4月~2024年2月(10ヶ月間)
【事業所】就労移行支援事業所○○○○
【コース】事務スキル向上コース

【習得したスキル】
・Excel:関数(VLOOKUP、IF文等)を使用したデータ処理
・Word:ビジネス文書作成、レイアウト調整
・PowerPoint:見やすい資料作成技術
・ビジネスマナー:電話応対、メール作成、報連相

【取り組んだ内容】
・模擬オフィスでの実務訓練(週5日、6時間)
・グループワークでのチームワーク向上
・定期的な面談での目標設定と振り返り
・企業実習での実践経験(2週間)

【成果・成長】
・タイピング速度:20%向上(分/200文字→250文字)
・10ヶ月間の無遅刻無欠席達成
・利用者同士のサポート役を担当
・実習先企業から「丁寧で正確な作業」と評価

数字を使った具体的なアピール

数値化できる成果例

  • 通所実績:「10ヶ月間、遅刻・欠席なく通所」
  • スキル向上:「タイピング速度○○%向上」
  • 資格取得:「MOS Excel Expert取得」
  • 実習評価:「実習先で『正確性』を評価される」

発達障害女性特有の不安への対処法

「どう思われるか」の不安を軽減する

よくある不安とその対処法

不安:「変な目で見られるかも」
対処法:オープン就労では、企業も障害への理解がある前提。
むしろ準備をしっかりしてきた人として評価される。
不安:「能力が低いと思われるかも」
対処法:就労移行支援は能力向上の場。
実際に身につけたスキルを具体的に伝える。
不安:「質問されたらうまく答えられない」
対処法:事前に想定問答を準備し、練習しておく。
事業所のスタッフにも相談してアドバイスをもらう。

履歴書作成のステップバイステップガイド

STEP1:方針を決める

  • オープン就労かクローズ就労かを決める
  • 就労移行支援を記載するかどうかを決める
  • アピールしたいポイントを整理する
  • 応募する職種に合わせた内容を考える

STEP2:情報を整理する

  • 就労移行支援の期間を正確に把握
  • 事業所の正式名称を確認
  • 訓練内容を応募職種に関連する内容で整理
  • 具体的な成果や数字をまとめる

STEP3:実際に記載する

  • 学歴・職歴欄に「訓練歴」として記載(オープンの場合)
  • 簡潔で分かりやすい表現を心がける
  • 職務経歴書での詳細な説明も準備
  • 面接での質問を想定した回答も準備

STEP4:確認・修正

  • 事業所スタッフに内容を確認してもらう
  • 誤字脱字がないかチェック
  • 応募企業に合わせた微調整
  • 家族や信頼できる人にも見てもらう
一人で悩まず、事業所のスタッフにも遠慮なく相談してくださいね。

まとめ:就労移行支援は自信を持ってアピールできる経験

大切なポイントのおさらい

オープン就労の場合

  • 就労移行支援での経験を積極的にアピール
  • 「訓練歴」として履歴書に記載
  • 継続力・スキル・成長を具体的に伝える
  • 職務経歴書で詳細な内容を補足

クローズ就労の場合

  • 履歴書には記載しない方が無難
  • 空白期間の説明を事前に準備
  • 現在は安定して働けることを強調
  • 前向きで具体的な説明を心がける

就労移行支援は「成長の証明」

就労移行支援での期間は、決して「マイナスの経歴」ではありません。

働くための準備を真剣に取り組み、実際にスキルアップした貴重な経験です。

あなたが証明できること

  • 目標に向かって継続する力
  • 新しいスキルを習得する能力
  • 自分を客観視して改善する姿勢
  • チームワークやコミュニケーション能力
  • 安定して働くための準備ができていること

不安は自然なこと

履歴書の書き方で不安になるのは、とても自然なことです。

特に発達障害女性は「どう思われるか」を気にしがちですが、あなたの努力と成長は必ず伝わります

就労移行支援で頑張ったあなたなら、きっと素晴らしい職場が見つかります。自信を持って就職活動に臨んでください。

履歴書作成で困ったら専門家に相談を

履歴書の書き方で迷ったときは、一人で悩まずに専門家に相談することをお勧めします。

相談できる専門家

  • 就労移行支援事業所のスタッフ:あなたの成長を一番よく知っている
  • 転職エージェント:多くの履歴書を見てきた書類作成のプロ
  • ハローワークの相談員:障害者雇用に詳しい専門職員
  • 発達障害者支援センター:特性を理解した就労支援の専門家

専門家に相談するメリット

  • 客観的なアドバイス:自分では気づかない良い点を教えてもらえる
  • 実例に基づく指導:成功例を参考にした具体的なアドバイス
  • 不安の解消:専門家からの励ましで自信を持てる
  • 継続的なサポート:履歴書作成から面接対策まで一貫したサポート
一人で頑張らず、周りのサポートを積極的に活用してくださいね。